Monday, August 20, 2012

Wednesday, May 16, 2012

みっちゃんに「人間らしく振る舞うため」の演劇指南・

日本でも放映してるInside the Actors Studioジェームズ・リプトンがニューヨーク・マガジンのサイトにこんなビデオを載せた。How to Act Human: Advice for Mitt Romney. 




リプトン先生 、まずみっちゃんの笑い方から始める。先生がinertという表現を使ったのが秀逸だった。日本語だと「だるい」って感じかな。みっちゃんは笑っても目が笑ってない事を指摘。これじゃ、誰も信じませんよ。そして…リラックスしなさい(みっちゃんは何時見ても緊張しまくり)。あんたが庶民派だって、誰も信じない。レーガン大統領だって、明らかに庶民じゃないし、俳優だったんだよ。自分自身になりきる事はそりゃリスク高いけど、あんたにソレ以外の選択ない。アドバイスに続いてリプトン先生お得意の10の質問… 

Wikiにもリストあるけど、Actors Studioのゲストは必ずこれらの質問を受ける。これってその人の人間性を覗く様で面白いと思ってた。みっちゃんならこういう答えになるだろう(おちょくり)という物。

好きな言葉(What is your favorite word?)
嫌いな言葉(What is your least Favorite word?)
気持ちを高揚させるものは(What turns you on creatively, spiritually or emotionally?)
うんざりすることは(What turn you off?)
好きな音(What sound or noise do you love?)
嫌いな音(What sound or noise do you hate?)
好きな悪態(What is your favorite curse word?)
今の職業以外でやってみたい職業(What profession other than your own would you like to attempt?)
絶対にやりたくない職業(What profession would you not like to attempt?)
天国に着いたとき、神になんと言われたいか(If Heaven exists,what would you like to hear God say when you arrive at the Pearly Gates?)

リプトン先生はリラックスする事、自分らしく振る舞う事、相手の話をよく聞く事が重要と常に強調する。これってビジネスでも日常生活でも大切だよね。

昨夜はリプトン先生がMSNBCにゲストで呼ばれて、オバマ、クリントン、ブッシュ、バイデンを例に色々所感を述べていた。面白かったのは、ブッシュが「ワシ、ビンラディンの事なんて正直気にも留めてないんだよ」と気味悪い位リラックスして言ったビデオ見て、「あれは演技じゃない、この男の魂がさらけ出されて泣きたくなった…」と言ってた… 反面、オバマが昨年のCorrespondence DInnerでの漫談(同時進行でビンラディン殺害作戦中)に関しては、「あれ以上クールが事思いつかない。」









Sunday, May 13, 2012

RIP Maurice Sendak

絵本作家モーリス・センダックが先週の水曜日亡くなった
この日はノース・カロライナで同性婚が事実上違法となり、その次の日オバマが米国大統領として初めて同性婚支持を表明した。

センダックはゲイ。パートナーと50年も一緒だった。児童向け絵本作家がゲイというのは、ゲイが怖い人にとってはとんでもない事なんだよ。でも、一番有名な作品「かいじゅうたちのいるところ Where the Wild Things are」は世界で2000万部も売れた。オバマの好きな一冊でもある。これは2009年のイースターの時のもの。

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これは、今年の1月にスティーブン・コルベアがセンダックにインタビューしたもの。ユーモアたっぷりで笑いながら泣けてきた… 



C: 因みに、サイン会なんて若いママグルーピーに追いかけられていいよな…
S: ワシはゲイだからどうでもいい…
C: ゲイ!なんで子供向けの本なんて書かせてもらえるんだ…

偶然なのだけど、先々週に図書館行った時たまたまセンダックの絵本が積んであって3冊程一気に読んでしまった。空想にふけるタイプではない私がぐーんとセンダックの世界に引きこまれた。大人でも十分面白い。センダックも自分は子供向けに書いてるつもりはないんだけどな…と上のインタビューで言ってたよ。

RIP…ありがとう…




Friday, May 11, 2012

苛めっ子みっちゃん

ワシントン・ポストがみっちゃんが高校生時代にゲイの男の子を苛めた事を暴露した。

これは苛めというより暴力に等しい。みっちゃんは一学年下のブロンド長髪の新入生がどうーも気になって仕方がなかった(アッー!)。「あいつはここに属さない」と意地になっていたらしい。彼は取り巻きのレスリング・チャンピオンとフットボール選手にその子を地面に押さえつけさせ、自らハサミでその子の髪を切ったらしい。少女漫画に出て来そうな幼稚さと陰険さの混じった暴力。

この苛めにを参加したり知っていた証人が5人も出てきたものだから、みっちゃん側も焦った。取り急ぎ謝罪になっていない謝罪をした。自分は高校生の時イタズラ大好きだったけど、その一件は覚えてないし、その子がゲイだった 事も知らない...でも誰かを傷つけたのなら謝る…これ程誠意のない謝罪は聞いたことない(ラジオのインタビューでは4回鼻で笑った)。こっちは2回目のインタビュー。



ワシントン・ポストによると、被害にあった人は大人になってもこの傷を引きずっていたらしい(彼は2006年に亡くなった)。因みに偶然彼に会ったみっちゃんの友達の1人もずっと罪の念を感じており謝ったらしい。

ここで問題になるのは、高校時代の苛めではなく、大人になった今如何に対処するかだろう。この事件が起きたのは彼がシニアの時であり、中学生のガキというわけではない。覚えてない? 彼が首謀者だったんだよ。せめて、「悪いことした、苛めは絶対ダメ」位言うのがリーダーとして相応しい大人だろう。彼はただの大人じゃない、大統領候補なんだよ。

みっちゃんが予備選に勝った経緯もこの一件に似ている(勿論他の候補者がフリークショー並だったという事もあるが)。私の住むフロリダでは政治広告はニュート・ギングリッチを叩くネガティブCMが連日津波の様にTVを乗っ取った。彼の金持ち支持者達が他の候補者の10倍以上の金(数千万ドル単位)で広告費を使って徹底的に攻撃する。このやり方は実際絨毯爆弾と呼ばれている。その上、自分の功績をアピールした様なCMなんて見た記憶ない。

彼の演説も同じ。オバマの悪口がメイン(まあそれがベースを興奮させるのは事実だけど)。減税、規制緩和、強いアメリカと言い古された事ばかり繰り返し、そして「ワシは成功した実業家だから経済知ってる」と意味不明な事をドヤ顔で言う。彼特有のビジョンや具体的な政策が欠如している。

みっちゃんは生まれた時からずーっと勝ち組。この一件の舞台も米国でも有数のプレップスクール。高校の時も虐められる様な奴が悪い位に思っていたのだろう。上から目線で一握りの金持ちの支持者から集めた金で予備選を勝ち抜いたみっちゃん。勝ち組が一層勝ちやすくなる理想郷ってのも嫌だけど、そういうイデオロギー以前の問題なんだよね。



Thursday, May 10, 2012

EvolutionとDevolution

オバマの同性婚支持表明… 日曜日に副大統領バイデンが支持表明をしてから閣僚達が次々支持表明したもんだから、リベラル達がオバマに圧力をかけて私は心配だった。2008年には同性婚には反対だがシビル・ユニオン(同棲間の婚姻に類似した関係)はOKという立場であったが、それ以来オバマはゲイに関しては歴史の流れの中でEvolveしている言ってごまかしてきた。とはいえ、彼の政策は腰が重いという批判もあるが明らかにプロ・ゲイであった事は否定できない。

私は選挙が終わるまで、この点については留保して欲しかった。リスクが大きすぎると思った。私の脳みそはリスクとその軽減要因が常に箇条書きに現れる仕組みがある様で困ったものだ。ただ私は一つ計算違いをしていた。バランスシート的に考えるべきだった。

リスク(この場合負債と考えてもいい)は、勝敗を決めるスイング州のどちらかというと保守的な民主党支持者や敬虔なキリスト教徒の票を失う事(英語だとGod Fearingという表現が当てはまる)。黒人やヒスパニックにはホモフォビアが多いので嫌気して投票に来ないリスク。共和党のネガティブ 広告マシーンに新たなネタを与えてしまうリスク等。

そのリスクを軽減する要因(もしくは資産として)、リベラルのベースを興奮させる。ゲイ支援の金持ちからの寄付が増える。ゲイ対して寛容な40才以下の世代の支持を強化出来る。

それでも私はリスクの方が大きいと確信していた。ところが、私の計算違いは自分自身の反応を通じて気がついた。オバマのインタビューを見て頭を殴られた様な気がした。自分が如何に小さい人間であったか痛感したのだ。オバマは何かが吹っ切れた様な清々しい顔をしており、驚く程淡々とした口調だった。勿論緻密なリスクの計算をした結果の決断であったとしても「勇気あるなー」思ったのは私だけではない。感動して泣いた人も多い。オバマはこの表明をとおして「リーダーとしての資質」を上げた。これは「のれん代」である。のれん代が増えると純資産が増える。「勇気」というのれん代は寄付というキャッシュ・フロー効果を齎した。企業がリスクの多い買収を発表すると普通株価は下がるが、たまーに市場が好感して株価がぴょーんと上がる事もある…それと似ている。

みっちゃんはどうだろう。彼はDevolveしている。この自称成功した実業家は彼の親分の喜ぶ事ならなんでも言う。オバマの表明を受けて彼は同性婚とシビル・ユニオンには反対だという立場をハッキリさせた。彼は憲法を修正して「結婚を男女間に限定する」する憲法修正も支持だと言っている。ブッシュJr.より強い立場。最近ではゲイのストラテジストを辞めさせている。反面1994年に上院選に出馬した時、「わしはゲイ問題に関してはテッド・ケネディの左だ」と言ってのけた。彼が出馬したのは最も青いマサチューセッツという州だから。彼の本心はどうあれ、みっちゃんはゲイに関しての立場は時代の流れに逆行して退化しているのは事実である。

進化するリーダー、退化するリーダー…アメリカは何方を選ぶだろう。ここでオバマが負けたら歴史の汚点になると私は思っている。共和党を牛耳る長老達は「オバマという黒人大統領は単なる歴史的実験だった」とドヤ顔で言いたいのだと思う。

同性婚を認めるという事はゲイ云々という事を超えてもっと重要な意味がある。国民が皆同等の権利を与えられるべきという根本的な事。結婚という権利が認められていないゲイ・コミュニティ は事実上セカンド・クラスの市民という位置づけ。彼らは税金も払うし従軍もする。社会に於ける貢献度は誰とも違わないという当然の視点で同性婚を考えてみるべきだろう。

ノースカロライナでは「結婚は男女間のもの」という州憲法修正が通った。同性婚が認められる州が少しづつ増える一方、この様に退化の道を選ぶ州も増えている。このビデオはノースカロライナの45年も一緒にいるレズビアンのおばあちゃん達の話。


Wednesday, May 9, 2012

政治とハッタリ…どこまで許される?

みっちゃん、「米自動車業界の再生にはワシも貢献した」と言った。それもミシガン州で言ってのけた。実際英語では、I'll take a lot of credit for the fact that this industry has come back と言ったので、もっと強い表現だと言ってもいいかもしれない。

ほんまかいな? みっちゃんは一体どんな貢献をしたのでしょう? NYTのOp-Edで「自動車業界はManaged Bankruptcy(事前調整をした再生型倒産)によって対処すべき、政府によるベイルアウトを受けた日には、自動車業界はオワリ」と書いた。それだけ。結局Managed Bankruptcyという提案をしたのが自分だと言いたいのだろうか? そんなもん、彼があのOp-Edで言及する以前から提案されていただろうし。

これを受けて 当時ミシガン州知事だったジェニファー・グランホルムは爆発。彼女は自動車業界が危機に瀕していた時の知事。彼女はみっちゃんは人間として大統領に相応しくないと言い切っている。みっちゃんは有権者をバカにしてるだろう…って。それは私もずっと思ってたけど。


 みっちゃんは、自分は成功した実業家で経済を理解してるとやたら自慢する。成功した実業家って米国にはどれだけいるだろう。上場してる会社のCEOがこんなに簡単に大嘘ついたら大問題だよね。みっちゃんのベイン・キャピタルは非上場で、傾いた中小企業のオヤジを飯の種にして大儲けしたハゲタカ系PE。80年代のLBOバブルの時はそりゃ笑いが止まらない商売だったと思う。ソルトレイクの冬季オリンピックの開催に一肌脱いだから、外交経験豊富なんて…そんなこじつけも笑える。因みにソルトレイク・シティにはモルモンの総本山があり、当時上院選に負けて手持ち無沙汰だった彼に声がかかっただけだろうし。

そうやってみっちゃんはファクト・チェック屋が追いつかない位の頻度で「ちょっぴり真実を含んだ大嘘」を毎日の様に展開。昨日なんて、「オールズモービルはオバマが潰した」とも言った。オールズモービルはGMの一部でビューイックと同様なブランドなのでリストラされたのだけど…最後のモデルを出したのが2004年って…もう洒落にもならない。

ここまで平気でハッタリを言ってしまうとコメディ並なんだろうけど、その日の雰囲気で投票する無党派層はどう思うのだろう?


Wednesday, May 2, 2012

Speak Softly, and Carry a Big Stick

これはセオドア・ルーズベルトの有名な言葉。日本では棍棒外交と言われているらしい。オバマは外交面ではタカ派的発言はしないが実行力は評価されるべきだと思う。その例が丁度一年前のオサマ・ビンラディン殺害の決行。オバマは大統領選の時に、「ビンラディンがパキスタンに隠れていたら、国境超えてでも射止める」と公言して共和党からナイーブだと笑われていた。



因みにこの殺害作戦は成功率は五分五分だと言われていたらしい。Risk/ Reward的にはどうだろう。成功すれば短期的な支持率上昇、 失敗すれば再選不可能な位ダメージであっただろう。それでもオバマは決行した。

一周年を記念してビル・クリントンをフィーチャーしたこんなビデオが出た。ロムニーなら多分決行してなかっただろうと示唆するコメントのオマケつきで...


ロムニーは「自分だって同じ事した...」と今でこそ言ってるが、2007年には「一人の人間捕まえるのに金や時間の無駄」と発言しているのは既にバレている。

共和党側はオバマがドヤ顔でビンラディン殺害を自慢しまくりだとヒスを起こしてる。これこそ「お前が言うな」だろう。イラク侵攻6週間後にブッシュJr.は、航空母艦の上でMission Accomplishedの横断幕して(皮肉な事に2003年の5月1日)ドヤ顔演説して大恥かいた。また、同じ年に「率直に言えば、もうビンラディンの事などあんまり気にかけてない...」とも言った。911から2008年の選挙まで、共和党は911911と耳にタコが出来る程言っていたのも事実。

だから、オバマはドヤ顔でもっと自慢してもいいだろうと私は思っている。まあ、それは彼のスタイルではないのだけど。 先週、脳天気なバイデン副大統領はNYUの演説で、オバマは「Speak softly, and carry a big stick」的アプローチであると言った。 一言多いバイデンはこうも言った、「I promise you, the President has a big stick, I promise you...」

今日オバマはアフガニスタンに極秘に到着、現地にいる兵士の前で演説、ハミード・カーザイと米軍の順次撤退に関する合意書にサイン、そして国民向けにその趣旨を伝える演説。ビンラディン殺害一周年という事で、政治的アピールもあるのだろうけど、そんな素振りは見せずサラッとやり遂げた。