Friday, May 22, 2009

ダース・ベイダー対ルーク・スカイウォーカー

昨日は、オバマが安全保障に関する演説を終えた5分後に、前副大統領チェイニーがスピーチをした。チェイニーは現役時代、メディアに出る事はほとんどなく、影でブッシュを操る闇将軍のようなイメージがあり、ダース・ベイダーたど呼ばれている。


その彼が、最近水責め拷問問題の責任追及がメディアを騒がせる様になって以来、テレビ、ラジオに出まくり、拷問は同時テロの後は必要であった、オバマ政権下ではアメリカは安全ではない、ブッシュ政権は同時テロ後アメリカを守ったという事を繰り返し述べている。

共和党の人気を蘇らすのが目的?それとも、自己弁護? ブッシュ政権で、パウエルの部下(chief of staff) だったウィルカーソン大佐曰く、”チェイニーは非常に恐がりであり、拷問問題で、責任を問われるのが怖いから自己弁護に走っている”。同時テロ後の過剰な反応も、チェイニーの臆病な性格を反映しているという事。最近は、水責めを使って、同時テロとイラクを関連させる様な証言させたとも報道されている。軍隊で実際に訓練で水責めの経験がある人によれば、あまりの苦しさに、相手の聞きたい事なんでも言ってしまうらしい。

オバマの演説は相変わらず、論理的、冷静(アメリカでは、キュウリの様にクールだという表現があるけど、全くその通り)、”大統領選の時の公約は守る”、グアンタナモ収容所は閉鎖する。演説の最後に、"恐怖心を煽動する様な発言は、国をまっ二つに分け、寧ろ危険であり、恐怖感の基づいた方策は、かえって間違いを起こしかねない。国家の安全の為にアメリカの価値観を犠牲にしない”という感じで決めた。まさに、チェイニーに対する挑戦とも言える。

ここで、チェイニーに忠告したい。オバマは、過去を振り返らず、前向きに問題解決しようと何度も言っている。これは、リベラル派への裏切りでもあり、チェイニーやブッシュ政権に対する責任追及には消極的である事。オバマの悪口を言いまくるのやめないと、リベラルが一層オバマに圧力をかけるのは必至。その証拠に、チェイニーのスピーチを聞いていた私は、”こいつは刑務所行きだ”と思ってしまったし...

昨日の一件は、世紀の政治活劇お様で、久々にメディアも興奮気味だった。





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