Saturday, July 24, 2010

肉食系犬と草食系犬

先日は草食系大統領の事を書いたけど、今日はわんこにも肉食系と草食系がいるという事をちょっと書いてみよう。

わんこの食事は肉中心だけど、ドッグフードには野菜や穀物も含まれているし、最近はベジタリアン・ドッグフードも売ってる。実際24才まで生きた長寿犬はベジタリアンだったらしい。

最近ふと思ったのだけど、今天国にいるコナンは超肉食系の犬で、ペイス(通称大福)はとことん草食系。ペイスは耳が聞こえないので特殊要因もあるが能天気の癒し系、反面、コナンは飼い主としての私を常に満足させてくれたお利口さんだった。

肉食系のコナン:

草食系のペイス:


コナンは優等生犬だった。カメラを向けると最高の顔してくれたし、5番街をリーシュ無しで歩ける様な犬だった。私が話しかけても、言ってる事理解してんじゃないかと錯覚させる様な。その上、緊張感が漂っていた。
ペイスはそんな事おかまいなし。能天気でリスも逃げない様な犬。ドチラもボクサーで体重も同じ位だから面白い。

人はこう言った:
コナン:ゴージャス、美しい、怖い、立派、セクシー(近所のゲイのお兄さんが会う度にそう言った)、強そう等。
ペイス:かわいい(どこでも、これだけ)、そんでもって”柔らかいね”と触られる。

他人に会うと:
コナン:気に入った人にはアイソ良いが、気に入らないと完全に無視。変なやつを嗅ぎ分ける能力があった...近所の変なおっさんとか。
ペイス:誰にでもフレンドリー。

雄犬に遇うと:
コナン:なぎ倒して踏みつけて(噛まない)降参させた。
ペイス:レスリングしてわざと負けてたりして友達になる。

雌犬に遇うと:
コナン:雌犬にめちゃもて。でも気に入った子としか遊ばない。
ペイス:雌犬に相手にされず、一生懸命機嫌をとる。

私が帰宅すると:
コナン:短い尻尾とお尻を振って、飛びついたり踊ったりして熱烈歓迎。
ペイス:"ああ、帰ったの”という感じで一応玄関まで来るだけ。

猫やリスがいると:
コナン:気配だけで慌てて逃げられる。それを全速力で追っかける。でも、"フリーズ”と言うと一瞬でやめる。
ペイス:殆ど無視。でも、蝶やトンボを追っかけるのは好き。

歯磨き:
コナン:大嫌い、でも我慢。
ペイス:大好き、毎晩決まった時間に催促する。

健康:
コナン:3ヶ月毎に何らかの理由で獣医に行ってた。膝のケガに悩まされた。でも10才でこの世を去るまで、4才くらいの健康な外見を保っていた。
ペイス:過去3年近く、全く問題無し。

コナンもペイスも滅多に吠えない。ただ、コナンは雄犬に遇うとたまに地響きの様な吠え方して威嚇した。私が「ママはそんな子嫌いよ」と言うと尻尾を振って「ごめんね、ごめんね」と一生懸命甘えてきた。コナンが逝って3年近く経つが、時々コナンに対する期待値高過ぎて、可哀想な事したんじゃないかと思う。空気を読みすぎる犬だった。毎日ルンルン気分で生きているペイスと比べると、ストレス溜ってたんじゃないかと思ったりする。

3年前にコナンが逝って未だにトラウマが抜けない私であるが、ペイスが癒してくれる。妙に愛情表現がぎこちなく、無機質で存在感も薄い犬ではあるが、彼のマイペースな生き方に教えられる事は多い。

犬の性格を比べたってナンセンスなのだし、ママはコナンもペイスも同じだけ愛してるからそれでいいんだけど。滑稽な位対照的なんで、一度書いておきたかっただけ。

Friday, July 23, 2010

草食系大統領

昨日友達と最近のオバマの腰抜けぶりについて話に花が咲いた。

私は『草食系黒人大統領より肉食系女性大統領の方が今の時代に必要だった』と言った、ちょっとニュアンスが伝わりにくかった。アジアだと肉食草食系的表現はピンと来るのだろうけど、適切な英語の表現が思い浮かばなかった。

草食はherbivore、肉食はcarnivore。野生の世界はpredator & prey (補食と被食)、肉食は強いもの、草食は弱いもの的イメージになるし、ベジタリアンだからといって草食系の人柄とは限らない。

多様な人間性を肉食か草食で分けてしまうのは間違っているだろう。寧ろ雑食系の人間の方が多い。

ただ、オバマを見てるとどうも草食系男子のイメージに故意に徹している様な気がする。彼の政策は傷ついたり傷つけられたりするのを避けるタイプ。だから人種問題に対する発言は極力避ける(右翼が大騒ぎするから)、リベラルのアジェンダを強引にプッシュせずコンセンサスを求める。

ただ、この国で肉食系の黒人大統領は考えられない。オバマは学者肌で雄弁、感情をあまり顔に出さない精神的鍛錬も。それでも、コンサバ系やTea Partyは『アメリカを取り戻せ』と叫んで練り歩く。草食系のオバマでさえ十分怖いと思う白人がいるのだ。

因に肉食系黒人政治家として人気上昇中なのが、ニューアーク市長(NJ)のコーリー・ブッカー。彼は、ロードスカラーでイエールのロースクール出身という申し分のない学歴。彼は、煩いと思う程良く喋るし、感情的な熱い政治家。彼の活躍ぶりは映画にもなった。




まあ、彼は自分のエレメントの中で大活躍しているわけで、オバマの様に南部の白人へのエクスポージャーがない。彼が全米をベースに活躍する事になればどうだろう。コーリーは南部の白人に対して"怖いタイプ"という印象を与えるだろう。

ルーズベルト大統領は軍隊に於いて黒人兵を白人兵と統合した。この時90%以上の軍人はそんな事はとんでもない言ったという報告もある。それでもルーズベルトは押し切ったのである。もちろん、ルーズベルトの人権政策に関しては数々の汚点はあるが。

現在、米国の過半数の国民はゲイはオープンで軍隊に参加出来るべきと言っているにも拘らず、オバマの動きは緩慢であり、軍隊幹部の動向の様子見している。白人の大統領だったら、こんなに躊躇するだろうか?

とはいえ、私は草食系男子の方が好み。今までお会いした草食系男子の方は、"lose the battle win the war −孫子"という事をよく心得た賢い人が多かった。また、ブルース・リーも“the way of intercepting fist"なんて言ってたし。反面、肉食系は短期的ゲインを求めすぎる傾向がある。
オバマは腰抜けなんて文句言い乍らも、実は彼は孫子の兵法を確り理解してるスーパー草食系戦略家であって欲しいと応援しているのが本音。


Thursday, July 8, 2010

英語ペラペラは不要...ゆっくり喋ろう。CSI Miami英語勉強法。

『あの人は英語ペラペラ』なんて言い回し何十年も聞いてうんざりしてる。
最近はどこぞの社長さんが、社内では英語が公用語になるなんて言ったら賛否両論で大変みたいだけど...別に流暢になる必要なんかないのよ。通じれば。意識して早く喋る必要なんか全くなし。

ゆっくり喋ろう...ゆっくり喋れば、落ち着いてミスも少なくなるし、頭の中も整理しなら話せる。慌てて喋ると、要らん事まで言ってしまうのでビジネスでは失敗の元。マーケティングの秘訣は"巧い聞き手になる事”というのは、アメリカでも同じ。慌てても絶対顔に見せない。伝わらん言葉があれば、"In other words..."と言って、類義語で言い換えればいい。ゆっくり喋ればそういう余裕も。しかも、早口な奴は、詐欺師まがいに聞こえるもんよ。

ゆっくり喋ろう...でも格好良く。お手本は、CSI Miamiのホレイショ・ケイン。このタイミングとリズム、この落ち着き方を身につけたら怖いもんなし。お試しあれ。


Wednesday, July 7, 2010

Effortlessといふこと。

Effortlessという言葉が好きだ。最近忘れていたのだけど、このマービン・ゲイのビデオを見てふと思い出した。



世の中には達人と呼ばれる人たちが五万といる。ただ、その中にEffortlessさを感じさせてくれる人は少ない。達人たる人々の影には大きな努力がある、ただその"努力"の部分を全く感じさせず"やってのける”人がいるのである。この表現を初めて知ったのは、アレサ・フランクリンを聞いていると、一緒にいた友達が"彼女の声はeffortless"と言った時。

Effortlessなパフォーマンスを見ると鳥肌が立つ。

ウサイン・ボルトの走りっぷり。
スティービー・レイ・ボーンのダウンホームなギター。
スティーブ・ジョブズのプレゼン。
ジェレミー・アイアンズの演技。
オバマの演説(最近はイマイチ–というか、当たり前になっちゃって気の毒とも言える)。
ビル・クリントンの説得力。
エリック・シュミットのギークさ。

とはいえ、Effortlessな人は有名人だけじゃない。日常生活でもたまーにお目にかかる事はある。

近所で見た黒人の牧師さんのお説教。
昔の上司、キャッシュ・フロー・モデルの操り方。

Sunday, July 4, 2010

iPhone 4, アンテナの件。

iPhone 4、1週間ちょい使って私は満足してるんだけど...例のアンテナの件ではファンの間でも色々文句が出てるのも事実。

電波の受信に関しては、私のリンゴ友達は一部を除いて問題なし、又は以前受信出来なかった所でも受信出来る様になったという報告が多い。勿論こういうニュースは注目を集めない。また、この件で大騒ぎしているのは米国内だけだと思う。
iPhone 4のアンテナは外部のステンレス・スチールの部分であり、左下の切れ目を手のひらで押さえ込むと受信を占めすバーが落ちるという事が問題になっている。

とはいえ、ノキアやDroid, Nexus Oneでも同様な問題が報告されている...ただ話題にならないだけ。








アップルは、受信表示の不具合が問題であり近々fixすると言っているが、これはハードウェアの問題だと主張する人も少なくない。

老舗のConsumer Reportはこの問題は今に始まった事ではないという記事を出している。ボトムラインは、これは決してディール・ブレイカーではないという事。

先日スタバで友達にこの件の説明を求められたので、披露して上げた。裸のiPhone4を手のひらでぎゅっと握って念力をかけて、受信表示のバーはどんどん落とした。友達曰く:Who the fuck would hold a phone like that? Non issue... と笑ってた。こんなもんなのよ...一般の人の受け止め方は。

この件に関する私の意見? アップルに少し失望した。発売前に対処出来なかったのかという疑問、電話の持ち方変えたら..という安直な返答...Android軍団が台頭する中、連中を小躍りさせる様なネタを与えて欲しくなかったのよ。


Saturday, June 26, 2010

人間を恐れないペリカンと鶴

毎年この時期になると、ペリカンが敷地内に遊びに来る。だいたい3羽から5羽で来て2−3日したら姿を消す。実は本当にペリカンかどうかは断言できないけど、近所の人がそう呼んでるからそうなんでしょう。


そして、今日見かけた鶴っぽい鳥。体長1メートルくらいで灰色。頭の部分の鮮やかな赤いマーキングが美しい。こちらも、人間を全く恐れず、1時間程後も同じ場所で涼んでた。



Saturday, May 22, 2010

Revenge of the Nerds / ギーク達の仁義となき戦い (ファンガールの見解)

グーグルのデベロッパー・コンファレンスが催された。焦点はGoogle TVとAndroid 2.2。

Google TVに関して言えば、日本ではソニーとの提携等で嬉々としているせいか"凄い”という印象の報道が多いが、コチラの反応は”WTF"?という感じ。あれなら、TIVOに毛が生えた様なもんだとか、あれって実際一般人は使わんやろ...的な。

Android 2.2に関して言えば, アップル叩きに終始した後味の悪さを書いた記事も少なくない。例えばこれ...

まあ、ライバルの悪口の1つ2つは当たり前。それも、ユーモアを交えてセンス良ければ大成功。ただ、ぐーたらぐーたらライバルの悪口を言うと、聞く方もシラケる。それも、カリスマ性のないギークのプレゼンなら尚更の事。


昔ジョブズがマイクロソフトに関して語った一言“あいつら、単にテイストがないんだよ”...この手のKOじゃないとね。



グーグルのプレゼンを見て思い出したのが、昔の映画"Revenge of the Nerds", 今風に言えば"おたくの復讐”。



ギーク達にとっては、アップルは今まさにDouchebagなのだろう。アップルは、フラッシュを捨て、マルチタスクを意図的に導入せず、スペック拡張より使用感と安定性を選んだ。ギーク達を見切り発車した。

反面, ほぼ6週間に一台のペースで市場に登場するアンドロイド系スマフォンは、電池が短命でも、マルチタスクでフリーズしようが、スペック至上主義を追求。ところが、ブリンは、短命な電池の質問に対して、"それはアプリの問題”と突き放した回答。アップルはハードウェアも作るので包括的に責任持つ。これが大きな違い。

また、アップルはアプリのデベロッパー達に種々な制限をし、閉鎖的と叩かれている。アダルト系アプリも閉め出し。ジョブズは“ポルノを見たけりゃアンドロイドでどうぞ”とハッキリ言っている。アップルは大人の判断でポルノを排除...でなければ、ジョブズは近いうちに米国議会に呼び出されて“言論/表現の自由”等の言い訳をする羽目になるだろう。

ところで、グーグルCEOのエリック・シュミットはつい最近までアップルの取締役会のメンバーだった。アンドロイドの登場もあり、株主達はこれを大変不愉快の思っていた。ジョブズが彼の長居を許した事、今回のコンファレンスでのアップルに対する辛辣な攻撃...昔の映画"Pirates of Silicon Valley"を思いだした。そう、マイクロソフトがウィンドーズでアップルと対抗した一件。結局、ジョブズの一寸の油断が巻き起こした大失策。


それとこれ:



この最後のシーンでジョブズは”自分たちの製品の方が優れている”と言うがゲイツは”そんな事どうでもいい事”と主張。20年以上経過して、ジョブズの主張が実現しつつある。ただ、ジョブズのビジョン優先でVerizonからiPhoneが出ていないのも気になっている。最近のアンドロイドのシェアが増えているのは、WinMo系の弱体化としびれを切らせたVerizonの顧客がアンドロイド機を買ったからでもある。確かにCDMAは後ろ向きのテクノロジーだという意見は多い、でも一般消費者はネットワークの安定性も重視。ATTのパフォーマンスの悪さは、確実にアップルの足を引っ張っている。コチラの方も見切り発車して欲しい。



Saturday, May 15, 2010

オバマ、国の運営アップルに任せたら?

先週、オバマがハンプトン大(歴史的に黒人が多い大学)の卒業式でのスピーチで、"iPod, iPad, Xbox, Play Statationは単に娯楽の為の物であり、集中を妨げる...そもそも自分はそれらの使い方さえ知らん”なんて事を賜った。そのスピーチ聞いた時、“嘘っぱち”としか思えなかった。そもそも、彼はiPodを愛用、家族もキャンペーンのチームも皆Macユーザー。携帯はブラックベリー。彼の大統領選での成功は洗練されたインターネットの活用が大きく貢献したのは誰でも知っている。

何故、オバマがこの様な軽卒な発言をしたのだろうか? 2つの理由が考えられる。1つは、彼の黒人聴衆を前にするスピーチは、説教臭くなる傾向が強い事。以前、これに対してジェシー・ジャクソンもボロクソに言っている。スピーチライターも適当にお説教バージョンのスピーチを用意したのだろう。もう1つ理由は、オバマは毎日の様にどこかでスピーチしており、この原稿は事前に読まずに手抜きをしたのだろう。

とはいえ、この発言に対しての反発も多い。辛口の政治系コメディアンのビル・マーは金曜日の番組で、そもそも歴史上一番ヒップな大統領が何たる事言うんだと...いっその事、アップルに国の運営任せろよとも..

このビデオ、アップルは2:20あたりから登場。




ビルはこんな感じの事を主張(彼のジョークめっちゃオモロいけど、日本語にするとダサイのでごめんなさい):

もし国民がギズモやら使い方わからん奴が良ければマケインとペイレンを選んだろうよ。自分たちは、過去に生きてる場合じゃない。お茶会の連中は国を取り戻したいなんて言ってるけど、オレは自分の国は前向きでいて欲しい(これは見事な駄洒落:Tea baggers say "I want my country back", but I want my country forward.)。何故この国では未だに炭鉱事故やオイル・スピルが起きるんだ?馬の大群の踏み潰されて人が死ぬわけじゃあるまいし、2010だよ...月面で炭坑事故があってもいい時代じゃないの?未だに前世紀からの問題、オイル、多額の負債、環境問題しょいこんでる。中略(コインのコストが額面の2倍かかる事を駄洒落入れてジョーク言ってる)。

アメリカはJobsを得る事に注力すべき...Steve Jobsだよ。アップルならオイル・スピルを解決するに、もっといいアイデアがあるだろう。2001年アップルは音楽プレイヤーをreinvent、2007年に電話、今年はコンピューター。2011年は、アメリカをアップルに任せたら? インフラ、ビジネスモデル、ワークしてないもんは捨てちまえ。例えば、さよなら、米国議会、ハロー、ジーニアス・バー。でもスティーブは名前をこう変えるだろう、“iMerica, Govern Different"。

最近、アップルは例のねこばばされた次世代iPhoneやAdobeの件で弱いもの虐めしているとメディアに批判されがち。久々に、この様なポジティブなジョークを聞いてほっとした。

Friday, May 14, 2010

中国の熱血カリスマ歴史教師

ちょっと前のネタなんだけど、久々にビックリ仰天の話題だし、日本ではまだ話題になってない様なので書いておこうと思った。

中国のCCNNの教育番組に出演する袁腾飞というカリスマ高校歴史教師の話。本や教科書を数冊出し、オンラインでも大人気。注目を集めてるのは彼のエネルギッシュなスタイルだけじゃない...彼の挑発的な発言。

彼は最近、“文化大革命”に関するDVDを出したが、彼はこんな事を賜った。
  • 毛沢東の霊廟にお参りするのはするのはいいが、あれは中国の靖国神社だという事を忘れるな。
  • 毛沢東が1949年以降行った唯一正しい事は、死んだ事だ。
反響は当然凄い。センセーショナルな事書いて金儲けしたいんだろう、恥知らず、売国奴...という感じで。それでも、本やDVDは売れまくりだから本人は笑いが止まらんだろう。

彼が共著した歴史の本の前書きには、"日本の教科書の方が中国の教科書より事実が歪曲されていない。中国の教科書は真実は5%だけであとはナンセンスだ”とも言っている。彼はダライ・ラマを支持し"彼がノーベル平和賞を受賞したのは、中国のチベットへの侵攻に反対したからだ”とも言っている。極めつけは、”人民日報や新華社通信のプロパガンダなんか、北朝鮮人以外は誰も信じちゃいない”。

この先生、ここまでハイ・プロファイルになったら政府も公に彼をサイレンスする事が出来ないと大きな賭け(金儲け)に出たのだろうか? 中国政府に対する挑戦? それとも、中国政府が中国にも言論の自由があるという事をアピールする為の工作の一部?  


先生のビデオ:





ルパート・マードックの罠、ソフトボールとレズビアン

Wall Street Journalがルパートに買収されて以来、従来右寄りであった本誌が本格的に右翼のプロパガンダに使われている。

オバマの指名した最高裁判事候補のエレーナ・ケイガン、申し分のないレジメ、強いて言えば裁判官の経験が無い事。しかし、これは前例が無い事ではない。彼女は現役の訟務長官である..という事は、このポジションに付くため上院の承認を通過しており、数名の共和党議員の票も受けている。それゆえ共和党側は、前回のソトマヨール氏の時の様に大声で反対する事が少し難儀。

そこで登場したのが、'“彼女はレズビアンじゃないか”という噂。手始めに、WSJの第一面のこの写真。
Elena Kagan

ゲイ・ブロガー達は、“この写真は、ケイガンがゲイである事を示唆するために仕込まれた”と抗議しメディアに飛び火。その勢いでルパートの傘下のNew York Postが”ケイガンはゲイ?”なんていう大きな見出しの記事を出した。その記事の横には、ソフトボールをやる女はレズビアンだというエッセイまであった。仕上げは同じく傘下のFox Newsに大騒ぎさせる。メディアはルパートの罠にまんまと嵌った。

彼女のタイプ(ショートヘアの未婚のインテリ)は、残念乍らわれ易い。プリンストン時代からの知り合いのエリオット・スピッツァーは彼女はそうじゃないと知ってると...と名乗りを出ている。でも、こういう噂に火がつくと、消すのが非常に困難。

Colbert Reportでもルパートの巧みなメディア操作がジョークになっていた。


The Colbert ReportMon - Thurs 11:30pm / 10:30c
Confirming Elena
www.colbertnation.com
Colbert Report Full EpisodesPolitical HumorFox News
さて、今日の噂はホワイトハウスはケイガン氏に"あんたゲイ?”って聞いたという事(ワシントン・ポスト)。とはいえ、ハッフィントン・ポストによると、ケイガン自ら”私はゲイじゃない”と申し出たらしい。

アメリカは、まだまだ保守的。聖書がゲイはダメと言うから、ゲイはダメという人が過半数。そういうドグマが許せない私は、最高裁の9人の判事の内一人くらいゲイがいたって何が悪いと思うんだけど。こんな事だから共和党に隠れゲイが鈴なりなのよ。

ところで、何故レズビアンとソフトボール?て事だけど。私も初耳。色々読んでいると、ソフトボールはレズビアン達の好きなスポーツと言われているらしい。

下院の名物議員、バーニー・フランクは自分がゲイである事を公にしている。あるレポーターが“あんたゲイ?”と聞いた時"だから何?”と言い返した。まあ彼はリベラルなマサチューセッツの議員だから、こういう開き直りが寧ろ受けるんだろうが。

こういう嫌らしいメディア操作が可能な空気と、"ゲイの何が悪い”と言い返せない弱腰な民主党...この国はまだまだ精神的な後進国。


Saturday, May 1, 2010

Get rid of crappy stuff - ジョブズはスナイパー商法

昨日、Foxのテック系ギーク番組でソニーの新製品Dashが紹介されて、笑いの種になってた。日本人として誠に不愉快な事といえ、この製品が売れる可能性はないだろう。Dashは卓上タッチスクリーン・ウェブビューアーであり、値段も$200と手頃。でも、これじゃ、ギーク用の目覚まし時計という評価である。

ふと、最近ジョブズがナイキの社長に言ったアドバイスを思いだした。
”GET RID OF CRAPPY STUFF" 笑わされたのは、ジョブズがこう言った後、フォローアップのジョークも笑い声もなかったという事。彼は大真面目。



マイクロソフトはAK47で, アップルはスナイパーだと誰かが例えてた。マイクロソフトは売れない商品も儲からない商品も散弾銃の様に出しまくる、反面アップルは、じっくり狙い撃ちをする様に売れて儲かる物しか出さない。勿論Apple TVの様なはずれもないわけではない。ソニーや日本の家電メーカーはマイクロソフト化している。商品のポートフォリオが多過ぎで儲からない。マイクロソフトの弱点は、社内での横の繋がりが悪い事で、それも類似している様に思える。ただ、マイクロソフトと日本のメーカーの違いは、それでも儲かっている事。ソフトウェアの粗利益率が絶大である為、マイクロソフトは笑われても散弾銃商法が出来る余裕がある。ただ、株価が上がらないだけ。

ビジネスにはそれぞれモデルがあって、スナイパー商法が必ずしも良いとは言えない。ただ、キャッシュフローがなければ先端技術を生み出す余裕が削がれるという事はこの不況を通じて痛感。

韓国勢も最近の台頭ぶりには目を見張るものがある。この2年間に彼らのステータスは向上しており、サムスンのテレビなどソニー並みの評価を得ているのは痛い事実である。日本の家電メーカーにも、以前のモメンタムを取り戻して欲しい。


Wednesday, March 31, 2010

眉シェイプの達人

帰国を前に、近所のビューティー・スクールにヘアカットと眉に行って来た。生徒さんたちは、妙なプライドもなく、私の注文聞いて丁寧にやってくれるし、安いので気に入ってる。

眉のワックスのお姉ちゃんは、妙に落ち着いて感じが良かったので、私のNY時代の”眉シェイプの達人”の逸話を披露してしまった。

5年以上前の話。当時、スーパーモデルが行きまくっているという中国人の”眉シェイプ”の達人の話を聞いて、うれしがりの私は即予約をとった。なんと2週間待ち。サロンはバウリーあたりの場末っぽい場所にあった。中は小奇麗で、訪れたスーパーモデルの写真や記事がそこら中にあった。

達人が現れた。小太りの、中国から出て来たばかりって感じのおばはんで英語も酷いし荒っぽい。イスに座るといきなり三角定規を取り出した。ここらの演出がなかなか効果的。達人はしかめっ面で、色々角度を思案した後、毛抜きで手際良く眉を整え始めた。この間10分程。

成る程、顔がきりっとした錯覚に陥る。達人は一ヶ月半後にまた来いと言って、立ち去る。チップも入れて55ドル程払った記憶がある。

次の日、友達に”何か変わったのわかる?”と聞いたけど反応は無かった。まあ、スーパーモデルはそもそもハードウェアがいいから...ちょっとチューンアップすればそれなりの効果が出るんだろうな...と少し高いレッスン料だった。其の後は、おなじみのインド系の$5のスレディング(糸を使うテクニーク)に戻った。

Threading




Sunday, March 21, 2010

雨の午後、レナード・コーヘンを聞く...

レナード・コーヘンて、中学の時からちらっと聞いた事あったけど、別に彼の音楽の良さもわかるはずもなく”中年になったら聞くリスト”に入っていた。なんとなく、スタートレックのスポックみたいな人位の印象であった。

最近図書館で彼のCDを発見して以来て見事にはまってしまった。彼の良さがわかる年になったんだなと実感。確かに彼の歌唱力は今ひとつ...暗いし鬱っぽい。でも何故か落ち込まない。彼の音楽はじっくり醗酵したロマンスがある、大人の色気かもしれない。80近い今も活躍中。臨済宗の和尚さんらしいけど、ユダヤ教の生活習慣も受け継いでいるらしい。

彼の最近のパフォーマンス。



若き日のコーヘン、名曲”スザンヌ”、ジョディ・コリンズと。




冬期オリンピックでk.d.ラングが歌って再注目をされた”ハレルヤ”。実はこの曲は数多くのアーティストにカバーされたが、私の最も好きなカバーはジョン・ケイルのこれ:



2005年のドキュメンタリー”I'm your man"のトレーラー。




Thursday, March 4, 2010

美しすぎる犬のCM

今朝から、愛犬家の間で大受けのCM。大手ドッグフード・メーカーのペディグリーが作ったもの。メーカーの名前の通り純血種の犬がスロー・モーションで美しく映し出されている。




うちのワン子はボクサーもどき。純血犬はどうもその種独特の疾患が多い。コナンはスパルタンみたいな体格で立派な純血ボクサーだったけど、親や兄弟と同じ病気に悩まされた。ボクサーもどきのペイスはアダプトして2年以上たつけど、健康そのもの。純血種のプロモーションもいいけど、雑種の良さのアピール、アダプトを促進するCM作って欲しい。


Sunday, February 21, 2010

マルコムX、暗殺から45年。

今朝、TwitterのトレンドにマルコムXが急に現れた。マルコムが暗殺されたのは45年前の今日。

80年代後半に学生として渡米した私は、薦められて読んだマルコムXに関する本をあさった時期があった。オバマのスピーチを聞くと、内容は別として、マルコムのスピーチの同じ周波数(というかリズムとスピード)を感じるのは私だけだろうか? オバマはコロンビア大時代、アンチ・ソーシャルになりひたすら読書に耽った時期があった。彼に大きな影響を与えた本の一つはアレックス・ヘイリーの”マルコムX自伝”である事も知られている。メイクオーバー前のミッシェル・オバマも何となくベティ・シャバーズに似ている。因に、右翼は”オバマはマルコムXの隠し子”などというとんでもない噂を流した。



アメリカはそもそも右寄りの国である。そんな土壌で、左から攻めるのは至難の技。私から見れば、オバマは立派な中道。例の”お茶会”の連中はオバマを”Socialist"と呼んでいるが、実はこの”Socialist"は”N....r”の暗号だってアホでも気づいてる。

この国が少しでも中道に寄る事が、当面の目標であろう。左にいきなり引き寄せるのは無理がある。ジェネレ−ションとデモグラフィックの淘汰、中東の緊張緩和(希望的観測)等が少しずつアメリカを左に動かしてくれるだろう。

45年前に天国に行ったマルコム、オバマ大統領が大苦戦している様をどう見てるだろう?



Saturday, February 6, 2010

トヨタの件、トヨタ叩きは政治的か?

先週から米国のメディアはトヨタのリコールのニュースがメイン。何故トヨタが叩かれているか?政治的のモチベーションは?

クドいほどトヨタのリコールがニュースを騒がせていた理由は、対処がもたついたという印象があったところをつけ込まれたからと思う。ハッキリ言わせてもらえば、トヨタの車は絶対的な信頼があり、車業界の超優等生、だからこそ今回の様な大掛かりなリコールがあるとパニックが起こるのである。フォードがリコールしたって、”またか”で済むだろうし、クライシス・マネージメントに慣れっこであるため対処も速やか。

例えば、ウインドーズにウイルスが...というニュースはニュースにならない...だが万が一Macにウイルスが発見された場合は重大ニュースになるだろうし、それによって株価が20%落ちても私は驚かない。

又、これはトヨタの”Tiger Woods Moment"とも言われた。言うまでもなくクライシス・マネージメントとメディア対応に手間取ってるうちに、他の女(トヨタの場合プリウスのブレーキの問題)がボロボロ出て来たのと似ている。タイガーもこの一件が発覚する前は超優等生だった。

ここで、トヨタはアグレッシブに名誉挽回をする必要ある。トヨタやホンダに乗るのはリベラル系のミドルクラスが多い。彼らは教育のレベルが高く(大卒程度という意味)、物を買う際はしっかりリサーチする層である。そういうデモグラフィックを確り理解して、信頼回復に務めるべきだと思う。因に南部のコンサバなオッサンたちは、未だにトヨタのトラックに乗るなんて夢にも思わないタイプが多い。

政治的要因は、ほぼ無視してよいと思う。
昨年GMの再建でもめた際、”GMは潰すべき派=共和党”はトヨタやホンダを引き合いにして、アメ車が如何に醜く壊れ易いか叫びまくった。又、日本やドイツのメーカーの組み立て工場が南部にあり労働組合がない事から、共和党は今回のトヨタ叩きは”労働組合の陰謀”というシナリオでスピンを試みたが効果なし。こんな感じ(ジャック・ウェルチ)。

Jack WelchToyoda having trouble facing reality of their situation..Govt ownership of GM creates regulatory/Union conflict of interest perception

また、交通局長官の”トヨタの車持ってたら、”即ディーラーにもってけ”という発言は短絡的な失言に過ぎない(あの人共和党出身だし)。

ただし、一つだけ気になるのは、日本の保護貿易に対する批判。政府の車の購買促進キャンペーンは日本車のみが対象であったという事が問題視されていた。米国で夏に行われた”Cash for Clunkers"で得をしたのはトヨタとホンダである事を忘れるべきではない。

24時間のニュース・サイクルは視聴率を稼ぐ為にパニックを更に煽動する。ただ、そのパニックの賞味期限的なものがあり、ひと山超えるとぴたっと止まるのも特徴。

今日のCNN見ていても、ヒステリカルにトヨタの対処にケチをつける者もあれば、冷静にトヨタの規模、問題が初期には不透明であった事からトヨタの対処は妥当であったと言う者もぼちぼち出て来ている。

メルクのVioxx(鎮痛剤)がリコールされた際、歯切れの悪い対処で問題は長期化し株価も打撃を受けた。トヨタの件は、叩かれ方が酷かった分、リバウンドも早い様な気もする...勿論これはマネージメントの裁量次第。


Sunday, January 31, 2010

iPadって...

iPadが発表され、数ヶ月間の噂に噂が重なったタブレット・バブルがはじけた。特に欧米ではアップル株は何時も注目の的。可能な限りハイプしてロングで儲けて(1st. phase), 発表と同時に極力ケチをつけFUD(Fear, Uncertainty, Doubt)を膨らませ、恒例の”sell on the event"のモメンタムに拍車をかける(2nd. phase)。発売前にまた憶測が膨らむ(3rd phase)。この様に投機家の息がかかるから厄介。

水曜日のイベントでのジョブズのプレゼンは数えきれないライブ・ブロギングを通して一般に伝えられた。そこで先ず、ギークたちはヒスを起こす、あれがないこれがない...と。

ハッキリ言って、テック系ジャーナリスト/ブロガーには、イベントに招待された組とそうでない組に分かれる。実際にiPadに触れたのは45分位だという。iPadを体験した者とそうでない者の批評は当然違う。勿論、前者は好意的である。テック・ギーク達のジェラシーとヒスは観察していて楽しい。

結局,大きなiPodTouchじゃないかという批判が多いが、ギーク達がヒスを起こしている3大要因は以下の通り。
  • フラッシュがない。
  • マルチ・タスキングがない。
  • ウェブキャムがない。
フラッシュとマルチ・タスキングがないのは、これらはCPUの機能を重たくさせ、スピードを遅くしたりクラッシュの原因になるという事は周知の事である。勿論、ジョブズがフラッシュを忌み嫌っている事は有名。フラッシュに関しては、アドビが怠慢だと彼自身が言ったいう噂も報告されている。マルチ・タスキングは将来的に改善され、iPhone 4.0で登場する事も期待出来る。ウェブキャムは、次世代iPhoneに搭載されると噂されている事から、これをiPadに搭載するのはどうかという事かもしれない。現に、最新のiPod nanoはキャムコーダーが搭載だが、iPodTouchにはカメラすらなし。

反面、実際にiPadを体験した人達は、UIの早さ、スムーズさ、楽しさ、又将来の可能性を語っている。



ハッキリ言える事は、iPadはスペック重視のギークさん向けの商品ではないという事。むしろ学生やシニアにピッタリである。金額的にもフレンドリー。教科書がインターアクティブになるし、毎年内容も更新され易い、又、一寸したテストや宿題にも応用できる。シニアにとっては、新聞や本の字体が大きくなり目に優しい事、操作が簡単な事は売りのポイントであろう。

iPadの噂のでっち上げのスペックに基づいて作られた機種もiPadの発表の前に続々と登場している。この新しい分野がテイクオフするかは、コンテンツや第三者のデベロッパーに担うところが大きい。