Saturday, February 28, 2009

Steve不在の株主総会

水曜日、SJ不在にも関わらずAppleの株主総会には大勢の報道陣が詰めかけたそうです。日本でいう総会屋みたいな連中によるミスハップを期待してか、報道陣のライブ・ブロギングは禁止。実は、株主仲間のDanとChetがライブ・ブロギングしてくれました。そのブログはここにも掲載されました。


どこの株主総会でもよくある事ですが、労組、環境系のアクティビストが発言したり、国民健康保険をサポートするAppleを社会主義者だと罵る右翼系。SJの健康状態に関しては、ノーコメント。株主総会には、“変な人達“が沢山来て、まとの外れた質問や発言をするんです。

面白いのは、SJの誕生日の翌日だったので、一人の株主が音頭をとり、皆立ち上がって、”Happy Birthday To You"と合唱したそうです。株主達も、ギーク達の集まりなんですね。なんか不思議な雰囲気だったそうです。総会後、DanとChetはTim Cookと立ち話をする機会もあったそうです。


Wednesday, February 25, 2009

オバマの議会演説

ビル・クリントンのアドバイスを聞いたのか、印象としては前向きで“アメリカは蘇る”と希望を啓発する内容。パフォーマンスは”この人天才か”とまた言ってしまいました。練習は一回きりだそうです。この演説でまた支持率が70%台に急進。内容は、こんなに約束しちゃっていいの?と思う程アンビシャス。経済復興、財政赤字の半減、教育の改善、医療保険制度、エネルギー政策、イラク・アフガン政策と山盛りメニュー。でも、金融政策の具体的内容がなかったという不満が残った様です。大手銀行のバリュエーションのテクニカルな方法なんか、国民の前で話したって意味が無いと思いますが。


演説が終わり、予想以上の出来映えにほっとしてた時、共和党の対抗演説が始まりました。実は、共和党の希望の星、ローズ・スカラー(ローズ奨学生)でもあった現ルイジアナの知事、ボビー・ジンダル。インド系のインテリ派で、今から大統領候補と騒がれている強者。確かに、この人なかなか鋭いと思ってました。ところが...政治的自殺に値する出来映え。

内容が幼稚、アマチュアっぽい、まとまりが無い、プレゼンテーション最悪。内容は自分の移民の子としての経験、使い古した共和党のイデオロギーに終始。まるで、大統領への野望が、塵になっていくのを目撃した様で気の毒な程でした...とはいえ、笑えました。

最近、共和党は急に方向転換、委員長に黒人のマイケル・スティール(最近、共和党のヒップ・ホップ メイク・オーバーをすると宣言)を選んだり。オバマを意識して馴れないことする(マイノリティーを意識したストラテジー)から、こんな失態が表面化するんですよ。折角の希望の星が、彗星の如く闇に消えて行きました。


Sunday, February 22, 2009

オバマから、またメール

毎日山の様に来るスパムに混じって見逃していたんですが、オバマから就任以来2通目のメールが来ていました。どうせ何百万通配信されているんだろうけど、こうして頭に私の名前をちゃんと乗っけてくれると...やっぱり嬉しくなるんですよね。

今回のは、経済復興法案にサインしました。納税者がお金がどう使われるかモニター出来るサイトを立ち上げました。また、質問・意見聞かせて下さい。というものです。

オバマ・チームってほんとにマメなんですよ。 週次のビデオ・ポッドキャストも流しているし。こんなメールが来ると、私のしつこい"証券取引委員会による規制強化の提案"のメール、読んでくれているのかななんて錯覚に陥ります。

オバマ英語がブームになってるそうなので、メールの原文...

XXXXXX --

Today, I signed the American Recovery and Reinvestment Act into law.

This is a historic step -- the first of many as we work together to climb out of this crisis -- and I want to thank you for your resolve and your support.

You organized thousands of house meetings. You shared your ideas and personal stories. And you informed your friends and neighbors about the need for immediate action. You continue to be a powerful voice for change throughout the country.

The recovery plan will create or save 3.5 million jobs, provide tax cuts for working and middle-class families, and invest in health care and clean energy.

It's a bold plan to address a huge problem, and it will require my vigilance and yours to make sure it's done right.

I've assigned a team of managers to oversee the implementation of the recovery act. We are committed to making sure no dollar is wasted. But accountability begins with you.

That's why my administration has created Recovery.gov, a new website where citizens can track every dollar spent and every job created. We'll invite you and your neighbors to weigh in with comments and questions.

Our progress will also be measured by the tens of thousands of personal stories submitted by people who are struggling to make ends meet. If you haven't already, you can read stories from families all across the country:

http://my.barackobama.com/yourstories

Your stories are the heart of this recovery plan, and that's what I'll focus on every day as President.

With your continued support, we'll emerge a stronger and more prosperous nation.

Thank you,

President Barack Obama
 


Saturday, February 21, 2009

WOZ - Dancing With Stars

なんか発表された時は、”やめてちょうだいよ”なんて思いました。
でもこのビデオ見て、やっぱり応援しなきゃって心変わり。

世界中のMacファンが応援してくれたらいいなあって。相変わらずギークの王様っぽくて笑えました。


WOZ, その太り方凄いね。少しSteveにわけてあげてよお。

Tuesday, February 17, 2009

CEOの支持率

支持率というと政治家の人気という感じですが、ある調査会社が従業員による、CEOの支持率調査が行われました。携帯関連の会社に限ったものでしたが、驚くべき結果。

あの独裁者と言われるSteve Jobsが91%で一位。オバマ以上の支持率。

glassdoor
笑えたのは、マイクロソフトのSteve Ballmerの支持率は44%。なるほど、こんなにモラルが低いと、Vistaみたいな製品が登場するんでしょうね。



従業員に恐れられているというSteve Jobs。でも、これだけ部下から愛されいるからこそ、Appleが一丸となって、美しい製品を次々に送り出せる秘密がわかる様な気がします。

newsteve


Monday, February 16, 2009

進歩派ユダヤ対シオニスト

メジャーなメディアでは報道されていませんが、NYで面白い事が起っています。

900人のユダヤ人が、国連の近くにある、世界シオニスト機構の事務所の前で、
"パレスチナの占領をやめろ"と24時間の及ぶプロテストを行いました。イスラエルはパレスチナ人に対し、アパルトヘイト並みの被人道的な対応をしていると、リベラルなユダヤ人が、立ち上がりました。

40 am

プロテストに参加したある女性はこう言っています。“私はホロコースト生存者の娘です。ユダヤ人として、シオニストが、イスラエルのパレスチナに対する野蛮な行為を正当化するのは許せない”。 新しい"Jews say no"というグループが組成されました。わたしがNYに住んでたら使い捨てカイロを持って応援に行ってたと思います。

最近の紛争ではパレスチナ人が1500人が死亡、5000人が負傷したと言われています。その上、イスラエルにより物資の供給がフロックされて、ケガ人の治療がままならないそうです。

信じられない事ですが、此の国ではイスラエルやユダヤ人の批判を公にするのはタブーです。それだけ彼らの力と財力は絶大です。ユダヤ人を公に批判出来るのはユダヤ人だけなのです。アメリカ国内では、オバマの当選に大きな役割を果たした彼ら(タカ派シオニストは共和党支持)、リベラル系ユダヤ人、中東和平に前向きに貢献出来るのは彼らだと思います。




Sunday, February 15, 2009

金融危機と寡頭政治

なんか、難しい論文の題名みたいですが。へえ、なるほどと思ったので...

先週の、ガイトナー財務長官や金融界の大物が呼び出された議会の公聴会は、数々お波紋を呼び起こしました。PBS(NHK教育テレビみたいな局)で、Simon Johnson(元IMF, 現NY大教授)がアメリカは少数の金融界の実力者より寡頭制化していると論じました。現在、この様な寡頭制は発展途上国に存在します。


私も、アメリカを闇で牛耳っているのは、ゴールドマン・サックスだと何度か書きました。ゴールドマンはのOB達を政界に、クモの巣を張る如く送り出しました。前財務長官のポールソンは元CEO, ガイトナーの側近達もゴールドマンのOBで固められています。

ポールソンの金融機関安定化法案(TARP)は納税者の金を使って、大手の金融機関を救うのが目的。ガイトナーの示唆したプランもその延長にすぎないと言われています。それでは、どうやってこの寡頭制を打ち砕くか? 政府の管理下(国有化ではなく)で、再起不能のメガバンクを解体し、プライベート・エクイティ(PE)が買い取るという方法。とはいえ、PEには元大物政治家(元大統領も含め)が関与している場合が多いのは事実であり、単に支配層が銀行からPEに移るだけではないでしょうか(結局、現在の金融界の大物は返り咲く)? この論理には穴があると思いますが。

Bank CEOs


Johnson氏は面白い事を言いました。公聴会で、大物銀行家は徹底的に貶されました。議員がこれ程きつい事を言えたのは、お互い長い付き合いだから...理解済みということ。何と言っても、金融界からの政治献金は一番大きいし。


Saturday, February 14, 2009

タリバンとiPhone????

タリバンといえば、音楽や映画は禁止、近代テクノロジーは悪....ところが...

アル・ジャジーラ(アラブ系衛生テレビ局)が、最近タリバンの元官僚、ムラー・ザイーフを取材。彼は、もとタリバンの外交官。米軍に捕われた後、グアンタナモに送られ、2005年に解放、現在自宅軟禁中でアフガン政府とタリバン中道派の橋渡しに一役かっているとか。

応接間に現れ、ソファに座るなり、ザイーフはiPhoneを見せびらかしたらしいです。彼曰く”実ははまってるんだよね。これで見るインターネットは素晴らしいし、スピードも速い”。彼のブログも披露したそうです。

外交政策の一貫として、硬派のタリバンにiPhone配布して、"はまって"もらうというのはどうだろうか? ジハードよりもっと楽しい事ありますよって。アフガンの長老にバイアグラ配って手なずけた様に。

Mullah Zaif (Image source: Al Jazeera)

マーケットのオバマいびり

先週のダウのチャートです:



火曜日の大きな下落は、財務長官のガイトナーが金融安定化策のスピーチをした日です。
ウォール・ストリートは砂糖にたかる蟻の如く、”具体策に乏しい”、“ガイトナーは青い”、“あいつ、実は何も判ってないんじゃないか”と文句が続出。ガイトナーは繰り返し”現状は非常に複雑であり、慎重な対応が必要”と強調。

ガイトナーのプランは、銀行のストレス・テスト(生き残れる銀行とそうでは無いのをふるいに欠ける)と官民投資ファンドの設立という骨子。その仕組みは検討中。

市場は、スーパーで”あれ買ってこれ買って”とヒスを起こし暴れる子供の様な反応。そもそも救済されたいのは誰ですか? 平等な世界でも、救済者と被救済者の関係というものはあるはずです。オバマは、日次の市場の変動は気にせず、長期的な展望を強調しています。

ところが、木曜日の午後、マーケットがまた急下落を始めました。CNBCのレポーター*が“ゴールドマンでガイトナーのスピーチを受けて、大物ヘッジファンドを集めて秘密の緊急会議”と報告、これはガセネタだったんです(この会議は以前から予定されていた)。その30分後、ホワイトハウスが"差し押さえ回避の為の住宅ローン金利引き下げ案"をリーク。空売り屋が買い戻しに走りました(チャート参照)。やっぱり、気にしてるんだなあ。

*こいつは、チャーリー・ガスパリーノというウォールストリ−トのゴシップ屋。彼のレポ=トがでる数分前から金融株が急落したので、彼とどこかのヘッジファンドが一儲けしようと企んだことは明白。

ウォール・ストリートはオバマにV字型の経済回復を導く魔法のプランを期待しているのでしょうか? この金融危機は複雑な金融商品が絡まり、一筋縄で解決するものではありません。学者だけではなく、実際この危機を引き起こした投資銀行のトップの知恵を借りる必要もあります。マーケットのプレッシャーに折れず、確り長期的展望に立つ効果的な法案を期待。



Thursday, February 12, 2009

オバマ モーメント

2日前、オバマがフロリダのフォート・メイヤーズでタウン・ミーティングを催しました。景気対策法案のプロモが目的でした。

ある中年のおばさんが、"公園なんかに金をつぎ込むのはいいけど、私にはもっと差し迫った問題があります。自分のキッチンやバス・ルームが必要。助けて下さい”と懇願しました。此の人は、ヘンリエッタ・ヒューズさんで、最近秘書の職を失いホームレスになったそうです。オバマは、おばさんに名前を聞いてキス、”出来る限りの事をするつもりです。後でスタッフが話すから”と言いました。


おばさん、住む家が見つかりました。州議員の奥さんがたまたま空家を持っており、そこに落ち着くことになったのです。その内、仕事を提供する人も登場するでしょう。



右翼(多くはキリスト教信者)の連中は、私たちリベラルを社会主義者と呼びます。助ける余力のある者が、助けを求める者に手を差し伸べるのはあたりまえでしょう? キリストも社会主義者でしょうか? そりゃ、このおばさんに家を与えた夫婦は政治的な意図があるかもしれません。それでも、こうして景気対策に個人レベルで一役買っている事は確かです。


Wednesday, February 11, 2009

Bibi is back (中東和平に影)

昨日のイスラエル総選挙では、中道与党のガディマが辛うじてリードしているものの、タカ派のリクードを1席でリードするのみの接戦。軍人の分が開票されておらず、恐らくリクードがリードするのではないかと見られています。そうなると、タカ派と宗教派がマジョリティ。

リクードの党首、ベンジャミン・ネタニヤフ(またの名をBibi)がまた浮上。彼は、元首相(1996-1999)であり、超タカ派の傍若無人な言動で有名です。外交オタクの私にとっては、中東和平プロセスがドラマであったとしたら、無くてはならない悪玉キャラ(時代劇に出てくる悪徳商人的な位置づけ)。



アメリカ育ちのせいか、コチラのテレビにも頻繁に登場。喋り出したら、誰も止められない(詐欺師が早口で喋って、相手に反論の余地を与えない様な...)。私は、彼の口調から“ブルックリンのデリのオッサン”と呼んでいます。

オバマにとっては、イランよりBibiの方が手強いと思います。妥協という言葉は彼の辞書に存在しません。事実上核保有国であるイスラエル、でもそんな事も公に言えないのがアメリカの現状。

ビル・クリントンとBibiにまつわる面白い話があります。
1996年に、ビルとBibiが初めて会見した折、Bibiが中東問題を長々と説教したそうです。
後で、ビルは”あいつは、一体何様だと思ってるんだ? どっち、スーパーパワーとなんだ“と激怒したとか。(英語だともっとカラフルです:"Who the fuck does he think he is? Who's the fucking superpower here?")。

民主党政権とリクードの関係はスムーズには行かないでしょう。Bibiはチャンスがあれば、イランの脅威を強調し刺激する様な事ばかり発言をしてくれます。彼が首相になれば、オバマの外交上の目の上のたん瘤になるでしょう。



Monday, February 9, 2009

Steve Jobs特集(がっちりマンデー)

がっちりマンデーの“儲かり偉人伝”という新企画第一弾でSJが取り上げられました(Apple Noir 局長さんに感謝)。私もインターネットの動画で見る事が出来ました。

Macファンにとっては、SJやAppleの歴史は常識の領域を超える事はありませんでしたが、楽しませてもらいました(ディランのドキュメンタリーって、内容わかってても何度見ても嬉しいのと同じ)。多少、えっと思う所もありましたが...この際、特集してもらえた事が嬉しいので煩い事は言いません。

西郷輝彦さんのあの笑顔(なんか涙で潤んでましたね)。そうなんですよ、MacファンがMacを語る時、あんなになっちゃうんですよ。なんか初恋の人を語る様な...恵比寿さんに取り付かれた様な...PCユーザーにはわからないだろうなあ、あの気持ち。西郷さんは、アップルが低迷してた時も律儀にMac買ってくれたそうです。

それから、経済アナリストの森永さん、きっとMac触った事無いだろうね...そんな印象でした。林信行さんあたり出してくれたらもっと充実したと思うんだけど。

このビデオ、コチラのMacファンに見せたら“羨ましい”と言ってました。こんな特集見た事無いもんね。日本語わからなくても、ちゃんと内容フォロー出来たそうです。


Woz on the Dance Floor

夕べ、友達と冗談でしょ...と笑っていたけど、WozがABCの"Dancing With the Stars"に正式にコンテスタントとして登場することになりました。

Starsと言っても、引退したスポーツ選手や、昔有名だった俳優やらが、本格的に社交ダンスのコンテストをする番組。私は見た事ありませんが、結構人気あります。えっ、今シーズンはGoGosのブリンダ・カーライルも出演か。

番組はこんな感じです。



先週あたり、WozはスタートアップのCTOとして、ビジネスに復帰したと伝えられました。
又、去年はコメディアンのキャシィ・グリフィン(実はこの人面白いと思った事ないんですが)とロマンスの噂がたちました。これは、グリフィンがWozをおちょくってた(利用した?)感じで、決して趣味の良い物ではありませんでした。



SJとぼけとつっこみのコンビを解消してから、20数年。でも、Wozって結構人生楽しんでる感じでいいんじゃないかと思います。




Sunday, February 8, 2009

ウォール・ストリートとクラック・パイプ(仁義なき戦い)

今朝、Appleの株主仲間が、iPhoneでペルーのマチュピチュに向かう列車からメッセージ・ボードに書き込んでくれました。

私が新米銀行員の頃のボスの言葉を、急に思い出しました。当時はラテン・アメリカの不良債権が金融界の最大の頭痛。私は、そのリスケの事務を毎晩遅くまで手伝っていました(電卓の時代です)。

彼が若い銀行員だった頃、得意先の豆腐屋の親父さんから”銀行は霞を喰ってる様なもんだ”と怒鳴られたそうです。多分これはバブルの前の話しでしょう。日本の銀行は長い冬の時代を迎え、政府の援助、統合等で今日に至りました。こんなご時世でも、辛うじて利益を出しています。

一方、米国の金融界は2003-2007年、霞どころかクラック*・パイプを吸っていたのです。ドラッグ・ディーラーは大手投資銀行。警察(政府、証券取引委員会)は、取締まるどころか、ディーラーとグルになり、新しいタイプのデザイナー・ドラッグ(この場合、デリバティブ等)が次々に市場に出るのを手助けしました。ドラッグ・ディーラー達はペーパー上の利益で巨額のボーナスを稼ぎました。

*コカイン重曹炭酸水素ナトリウム)と少量の水を加えた後、加熱処理したもの。麻薬の一種。骨片状の塊を砕いた形状からこの名称で呼ばれる。化学変化により昇華する性質が生じており、加熱して煙を吸う。コカインよりも急激に効き目が現れるが、持続時間が短く、効き目が切れた際の不快感がより強い。そのため依存に陥り易いとされる。

去年はディーラー達の仁義なき戦いが繰り広げられ、生き残ったのは、ゴールドマンとモルスタのみ。ゴールドマンなんか、住宅ローン債権を顧客に売る一方、裏で空売りしまくったそうです。こんな"狡い”奴だけサバイブしたんです。

アメリカを牛耳っているのは、ワシントンではなく、ゴールドマン・サックスだとよく言われます。また、ゴールドマンはマフィアだと言う人もいます。AIGが救済されたのも、ゴールドマンを助けるためにすぎないのは公然の秘密です。



とはいえ、ゴールドマンもモルスタも今後は銀行として政府の規制に基づいた営業を強いられます。以前の様な傍若無人な商売は出来ません。クラックの時代は終わり、また霞の時代が来たのでしょうか? いや、また新しいデザイナー・ドラッグが出回っています(この件に関しては、後日書きます)。


Saturday, February 7, 2009

オバマの潔さ/"I screwed up"

就任式から2週間。オバマは全国放映のテレビで、自分の過ちを早くも認めました。



内閣閣僚候補の数人に税金滞納があった事が発覚。その内2人は辞退しました。

ここで注目したいのは、彼が”we"ではなく”I"と言った事。内閣閣僚のバックグラウンド調査は、彼の責任ではありません。それでも、自分のチームの失態の最終責任は自分にあると潔く認めた事です。トルーマン大統領がその昔”The buck stops here"と言ったのは有名ですが、自分の失敗をそうそう簡単に認める政治家なんていません。

ブッシュは、自分の失敗を認める事は一度もありませんでした。報道陣は何百回も”一番大きな失敗は何ですか”という質問を試みたが、結局”歴史が最終的に証明する”みたいな返答で逃げられました。まあ、彼の責任逃れはジョークになっています。”失敗”という言葉を辞書で引けば、ブッシュの写真が登場してもいいくらい。

とはいえ、私はオバマの景気対策法案に不安を感じています。あまりにも民主党臭が濃すぎますし、インフラにもっと金を注ぎ込むという期待も裏切られた感じです。共和党も反対するための反対という姿勢を崩しません。彼らが常に主張する減税案は購買力促進には効果がない事は、既に立証済み。私が一番気になるのは、もう少し時間をかけて“真に効果のある”法案をドラフト出来ないか?という事。民主党の下院議員が暴走しているのは事実。私たちが直面しているのは、世界規模の経済危機。今、購買力が激減しているのは雇用不安が原因。卒論だって期限ギリギリに慌てて書いたものより、じっくり煮詰めたほうが優れているのが当たり前。

経済復興は、金融再建や証券取引委員会の徹底的な改善という方面からも実現出来ます。金融の会計基準を少し緩和するだけでも、銀行の流動性は改善されますし、悪玉空売り屋(先週はバンク・オブ・アメリカを潰そうとしました)に対する厳しい取り締まりも市場に自信を呼び戻す最高の手段。住宅ローンやクレジット・カードの利率を引下げる事も、元本(金融資産)の質を維持、購買力を増強する為にも効果的。

だから、私がオバマに“急がないでちょうだい"と呼びかけたいのです。ここは、あまり賢くない下院は無視して、天才エコノミストや凄腕実業家達のアイデアを缶詰にした、雇用促進に即効力のある法案をドラフトして欲しいというのが私の希望。この件に関しては”I screwed up"と言う余地はありませんよ。


Friday, February 6, 2009

だから犬ってサイコー

Dogの反対はGod。こんな事言うと、信心深い人に怒鳴られそうだけど、犬が人の命を救った話ってよくあります。こんなビデオを見ました。



高速道路で(チリらしい)、一匹の犬が引かれました。そこに、もう一匹登場。
一生懸命、ケガをした犬を安全な場所に引きずっています。最終的には、道路の作業員が2匹とも助け出し、ケガをした犬の命も助かるという奇跡的な話。

そういう私も、今は天国にいるコナンに命を助けられたし(同時テロの日)。
なんか、犬のDNAって特殊な愛情が宿っている様な気がします。

うちの大福みたいな坊やは、最近寒いので、毛布に包まって一日中寝そべってますが、このあいだ、鍋を焦がした時はちゃんと知らせに来てくれました。

momo boy


Monday, February 2, 2009

オバマからのメール

オバマが大統領に就任してから、初めてのメールが来ました。
今週末、全国で経済復興を話し合うハウス・ミーティングが開催されます。是非参加して下さいというメールです。リンクをクリックすると、私の家から5分程のところで、一件見付けました。

現在、アメリカは経済対策法案や、不良債権対策等で揺れています。市場も相変わらず不安定。そこで、安直ですが、”納税者の金を一銭を使わずに、市場の安定化させる方策”というタイトルで提案書を書き始めました。アメリカの市場、株、オプション、商品先物等、ヘッジファンドや、マーケット・メーカーによる市場操作が横行しています。事例を上げるときりがありません。ただ、日経だってダウと平行して推移しているし、ダウが下がれば円も上がります。だから、アメリカの市場が安定化する事は、日本経済にも大きな影響があるのです。

私の提案一つは、為替や商品(オイル、ガス、鉱物、食料品)の投機家による過剰なスペキュレーションの規制です。昨年の夏147ドルまで上がった原油が、現在40ドルなんていくら不景気とはいえ、あまりにも怪しいと思いませんか? オイルが急騰した時、200ドルまで上がると息巻いていた連中、オイル価格はファンダメンタルズを反映していると平気で言っていた政府。怪しい事だらけです。

アメリカの財務省も連銀も、アグレッシブに様々な方策を打ち出しています。効果があるかどうかは別として...証券取引委員会は、相変わらずだんまり。私は、今回の経済危機の責任の大半は、証券取引委員会だと思います。”Free Market"というイデオロギーを推進するため規制をゆるめ、投資家を守るという本来の目的を忘れ、投機家の言いなりになった事が元凶です。証券取引委員会の徹底的なリストラが、市場の安定化の第一歩だと思います(しかも、税金負担も皆無)。



Sunday, February 1, 2009

ウォール・ストリートはアホ????

先日、オバマが珍しくウォール・ストリートの昨年のボーナス(1.8兆円)は、無責任だと怒りをぶちまけました。民主党のクレア・マケスキル上院議員は、“政府から金を受け取った銀行の役員は、大統領以上の給与を受けられない(40万ドル)”という法案を出し、“ウォール・ストリートの連中はあほや”と発言。



一体誰が”アホ”なんでしょうか? メリルリンチはボーナスを例年の1月から12月に繰り上げ、たんまり払いました。メリルはバンク・オブ・アメリカに吸収されます。だから、その前にボーナス払ったという訳です。ここ数年大もうけしていた連中は何億、何十億円というボーナスを受けとりました。今年は40%低いらしいですが、それでもかなりの金額です。本当にアホなのは、そんな連中に救済金を払った政府と納税者ではないでしょうか?

投資銀行は、エリートでも給与は1千万から5千万円とまともです。ところが、ボーナスが億のレベルになるのです。ただ、巨額の損を出し、経済破綻を引き起こし、納税者の金をもらっている現在、ボーナスをもらうのはどうでしょうか?

銀行でも、堅実に儲けている部門もあります。ただ、大もうけできる、業界でもセクシーだと思われる部門、リスクの大きい部門はかなりの損を出したはずです。 ケース バイ ケースだと思います。堅実なリスクの低い商売をしている部門は、従来ボーナスも低かったとはずです。金を借りまくってギャンブルし損をした連中はボーナスをもらう資格はないと思います。今まで支払われたボーナスを納税者に返せという世論も出ています。

医者や弁護士は、過失によって免許を剥奪されます。銀行家が巨額の損を出すというのは、それに相当するのではないでしょうか? 法律的にはそうでは無いでしょうが、無責任なリスクを取り、世界の金融危機を起こしたという責任を認識してほしいものです。

Appleのスティーブ・ジョブズはの年収は1ドルです。そりゃ、自社株やディズニー株を持つ超金持ちですが、株価が下がれば彼の資産も減少します。前四半期に、予想以上の業績を出したのは、テック業界ではApple, IBM, Google、Amazon。過剰な欲に振り回されず、借金もなく、魅力的な製品やサービスを提供してる企業は、不況時にも堅調に好業績を出しています。

ウォール・ストリートは社会主義的ともいえる、政府の補助を受けている状態。此の期に及んで、資本主義の象徴とも言える巨額のボーナスをもらって当たり前なんて、自粛というボキャブラリーが喪失したのでしょうか?