Saturday, February 14, 2009

マーケットのオバマいびり

先週のダウのチャートです:



火曜日の大きな下落は、財務長官のガイトナーが金融安定化策のスピーチをした日です。
ウォール・ストリートは砂糖にたかる蟻の如く、”具体策に乏しい”、“ガイトナーは青い”、“あいつ、実は何も判ってないんじゃないか”と文句が続出。ガイトナーは繰り返し”現状は非常に複雑であり、慎重な対応が必要”と強調。

ガイトナーのプランは、銀行のストレス・テスト(生き残れる銀行とそうでは無いのをふるいに欠ける)と官民投資ファンドの設立という骨子。その仕組みは検討中。

市場は、スーパーで”あれ買ってこれ買って”とヒスを起こし暴れる子供の様な反応。そもそも救済されたいのは誰ですか? 平等な世界でも、救済者と被救済者の関係というものはあるはずです。オバマは、日次の市場の変動は気にせず、長期的な展望を強調しています。

ところが、木曜日の午後、マーケットがまた急下落を始めました。CNBCのレポーター*が“ゴールドマンでガイトナーのスピーチを受けて、大物ヘッジファンドを集めて秘密の緊急会議”と報告、これはガセネタだったんです(この会議は以前から予定されていた)。その30分後、ホワイトハウスが"差し押さえ回避の為の住宅ローン金利引き下げ案"をリーク。空売り屋が買い戻しに走りました(チャート参照)。やっぱり、気にしてるんだなあ。

*こいつは、チャーリー・ガスパリーノというウォールストリ−トのゴシップ屋。彼のレポ=トがでる数分前から金融株が急落したので、彼とどこかのヘッジファンドが一儲けしようと企んだことは明白。

ウォール・ストリートはオバマにV字型の経済回復を導く魔法のプランを期待しているのでしょうか? この金融危機は複雑な金融商品が絡まり、一筋縄で解決するものではありません。学者だけではなく、実際この危機を引き起こした投資銀行のトップの知恵を借りる必要もあります。マーケットのプレッシャーに折れず、確り長期的展望に立つ効果的な法案を期待。



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